突然ですが、住宅ローンを決めるときに1番悩むポイントは、
- どの銀行の住宅ローンを借りるか
ではなく、
- 住宅ローンのタイプを変動金利にするか固定金利にするか
です。私もとても悩みました。
この記事ではこれから住宅ローンを組まれる方に向けて、固定金利を選ぶべき理由を解説します。
変動金利、固定金利、どちらが得?では一生答えは出ない
よく変動か固定かを選ぶ基準とされがちなのが
「どっちが得か?」
という考え方です。
数千万円の支払いになるので、計算してできるだけお得な方を選びたい気持はよくわかりますが、この考え方はとても危険です。
なぜなら、変動金利の住宅ローンの総返済額を正確に計算することは不可能だからです。
これまでの20年変動金利が得だったのは結果論でしかなく、たまたまギャンブルとして運が良かっただけなのです。
なぜ住宅ローンシミュレーションは変動金利で計算されるのか?
住宅ローンシミュレーションされたことがある方ならわかると思いますが、変動金利でシミュレーションされるはずです。
それは、変動金利で計算した方が返済額が少なく見えるためです。
そして、ハウスメーカーや工務店の人は
と言うんですね。
ただ、気を付けておいて欲しいのは景気が上がらないと金利が上がらないわけではありません。
景気が悪いままでも金利が上がることもあります。(金利は国債価格と連動して決めているだけですから)
逆に、住宅ローンの返済額が高く見えても固定金利の住宅ローンを勧めてくれるハウスメーカーや工務店は良心的かもしれません。
変動金利は借り手側が金利変動リスクを取る。固定金利は貸し手側が金利変動リスクを取る
以下はとても重要なポイントです。
- 変動金利型の住宅ローンは借り手側が金利の変動リスクを負います。
- 固定金利のリスクはお金の貸し手側である銀行や金融機関が金利変動のリスクを負います。
例えば、変動金利で4000万ローンを借りている場合
現在、変動金利は0.5%程度なので年間で増える金額は20万程度で済みます。
しかし、変動金利が0.5%→7%まで上がったとすると年間で増える金額は280万にもなります。
(急に280万増えるわけではありませんが、ひとまず度外視)
固定金利で借りていれば、現在、10年固定金利は1%程度なので7%になろうと10%になろうと関係なく1%のままです。
と思われる人もいるでしょう。
しかし、イタリアでは変動金利7%まで高騰したことありますし、中国では現在も変動金利5%程度です。
(日本が異常に安すぎるだけなんですね。)
借金大国である日本が変動金利7%以上になる危険性は十分ありますよ。
一括返済できなければ固定金利で借りるべき
変動金利で借りてもよいのは一括返済できる人だけです。
一括返済できない人は絶対に固定金利にしてください。
とは言え、私の場合も全期間固定金利の住宅ローンではなく、最初の10年だけ固定金利のタイプにしました。
その理由は以下です。
- 10年固定金利は1%だったため、住宅ローン減税で1%返ってきて、相殺できるため
(実質的に返済額が増えるわけではないため) - 10年間資金を貯めて、10年後に一括繰り上げ返済すれば、10年後に変動金利を選択しても返済額が急増するわけではないため
- 万が一働けなくなった場合は、マンション売却して嫁と実家に戻る選択も可能なため
上記のような選択が取れない家庭では、ご自身の家庭に合った金利(15年固定や全期間35年固定)を選択されればよいと思います。
もちろん、一括で返せる見込みのある人は変動金利で借りても構いませんよ!
この記事がこれから住宅ローンを組まれる方の参考になれば幸いです。
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