【レポート】ロビンフッター達の今後には悲観的

米国株

アメリカでゲーム小売りの「ゲームストップ」株などに対し、個人投資家がネット掲示板を通じて大口投資家と逆の投資行動を行い、株価が乱高下する事態が発生しました。

今回は、この一連の騒動と私の今後の資産運用スタンスをまとめます。

結論としては、「ロビンフッターはどこかで損失を負うので悲観的」「問題が派生して何が起きてもよいようにキャッシュを多めに持つ」ということです。

投資初心者の人のご参考になれば幸いです。

ロビンフッター事件

まだ名前がついていないので、「ロビンフッター事件」と仮称しておきます。

ニュースサイトを引用させてもらうと

米個人投資家、市場揺らす SNSで「反乱」
株価乱高下、日本でも警戒感
1/31(日) 7:31配信

【ニューヨーク時事】米人気交流サイト(SNS)「レディット」に集結した個人投資家による投機的な株取引が、米株式市場を揺らしている。

標的となった業績不振の米ゲームソフト販売大手ゲームストップなどの株価が急騰。値下がりを見込んで空売りしていたヘッジファンドは、高値での買い戻しを迫られ、多額の損失が発生したとみられている。米証券取引委員会(SEC)が調査に乗り出したほか、政界からも対応を求める声が上がる。

29日の米株式市場では「レディットの反乱」(米メディア)による混乱を嫌気し、主要株価指数のダウ工業株30種平均が1カ月半ぶりに3万ドルを割り込んだ。同日の東京市場でも警戒感が強まり、幅広い銘柄に売りが出た。

「ウォール街が恐れている」
「ヘッジファンドを攻撃しろ」

レディットの掲示板では、ゲームストップ株などを買うよう呼び掛ける投稿だけでなく、ヘッジファンドを敵視し、特定銘柄の株価を押し上げて対抗するよう求める声も目立つ。掲示板利用者は、29日夜時点で600万人超に急増。「ウォール街対個人投資家」の様相を呈している。

ゲームストップ株には、個人投資家からの買い注文が殺到し、株価は29日までの1週間で最大約7倍に急騰。個人投資家が利用する株取引アプリ「ロビンフッド」の運営会社などインターネット証券が、取引を制限した28日に急落したものの、制限緩和後には再び急上昇した。

株価の乱高下は、映画館運営会社や航空会社など、新型コロナウイルス感染拡大で打撃を受けた業績不振の企業に拡大。掲示板の矛先は、取引を制限したネット証券にも向かった。

政界では「ヘッジファンドが自由に取引しているのに、ロビンフッドは個人投資家の売買を妨げた」(民主党のオカシオコルテス下院議員)などと、個人投資家を擁護する声が上がる一方、SNSで特定銘柄の買いをあおる行為を問題視する意見もある。

米議会は、関係者を呼んだ公聴会開催も検討している。

時事通信

という事件になります。

つまり、プロのヘッジファンドに結託した個人投資家が勝ってしまったということです。

そして、その結託が株価操作にあたるとして制限を受けたという事件になります。

今回、利用された証券会社が「ロビンフッド」であり、
その証券会社を利用している投資家を「ロビンフッター」と言います。

「ロビンフッド」は手数料無料で注目される証券会社です。

トランプさんの騒動でも思いましたが、SNSで結託して大きな力に立ち向かいたくなる国民性なのかもしれませんね。

ロビンフッター達の今後には悲観的

今回、ヘッジファンドを倒したロビンフッターですが、私はロビンフッター達の今後には悲観的です。

なぜなら、持っている株をどこかで手放さなければいけないわけで、今度はロビンフッター同士で利益の奪い合いになるからです。

特に後乗りしたロビンフッターは損失を負うになるでしょう。

そして、ヘッジファンドの立場になるとこれからは簡単に売りポジションを持ちにくくなると思うので、市場の適正価格を追う効果が薄れて市場の歪みにつながりそうです。

個人的には市場の歪みの方が問題かなと思います。

またロビンフッドがらみで暴落があってもおかしくない

手数料無料で注目されるロビンフッドですが、もともと過度なゲーム性で短期売買を繰り返す要因となり、長期的な資産形成の妨げになる、という問題点が指摘されていました。

また、ロビンフッド自体も不透明なビジネスモデルとなっていることが指摘されています。

今回の事件では、SNSで結託した投資家が市場を歪めてしまったわけですが、そのような歪みがドンドンつながって大きな金融危機になることもあり得ると考えておいた方がよさそうです。

そもそも世界には以下のような多くの火種があって何が引き金になるかわからない状況です。

  • コロナのさらなる感染拡大/ワクチンの効かない新種の発生
  • 日本の債務問題/世界の債務問題
  • 米中対立の拡大
  • 米国政治問題
  • GAFA解体論
  • ドイツのメルケル首相引退後のEUなど

何が起きてもよいようにキャッシュを多めに持つ

問題がすぐに起きるのか、一年後に起きるのか、何も起きないのか、は誰にもわかりません。

ただ、この10年ほどでもいろいろな問題が起きているので、何も起きないことはないでしょう。

我々、健全な投資家にできることは

  • 暴落が来てもよいようにキャッシュポジションを多めに持つこと
  • いざ暴落がきたら少しずつ拾い集めること

だと思います。

そもそも今は株価が高めに推移しているので、絶好の買い時ではないです。

買うとしてもインデックス投資の定期積立で十分だと思います。

コツコツとキャッシュポジションを増やしておきましょう!

投資初心者のご参考になれば幸いです。

ではでは。

コメント