【ユダヤ教の聖典タルムードから学ぶ】人生を成功させる小話「手と足と目と口」

戦略・思考

両学長の影響で「タルムード」に興味を持ったのでタルムード系の本を読みました。

※厳密には、ヘブライ語で書かれたタルムードのみが「聖典」とみなされるとのこと

世界の人口の0.25%に過ぎないユダヤ人ですが、フォーブスが公表する長者番付でも上位陣には常に彼らがいます。

彼らの成功の土台になってるのが「タルムード」ですが、現代にも通用する成功の原則を学べるのでご紹介します。

「手と足と目と口」の話

ある国の王様が不治の病にかかりどんな医者も治すことができず王様はどんどん衰弱していきました。

そんな中ある祈祷師が通りかかり

この病気を治すには世界で最も手に入りにくいと言われている母ライオンのお乳を飲ませるしかありません

と言いました。

そこで王様から“母ライオンのお乳を持ってきた者には褒美をとらせる”とお触れがでました。

とはいえ母ライオンは子供を守ろうとして近づくものは皆かみ殺してしまうと言われており、国中の人々は怖がって取りに行く者は現れませんでした。

しかし一人の若者がこれに挑みました。

王様のためにやったるで~!!

そして、若者は母ライオンを見つけました。

色々考えた末に、母ライオンに羊の肉を与えて一歩近づき、また次の日も肉を与えて一歩近き・・ とこれを何日も繰り返して近づく方法を思いつきました。

若者はこの方法を、勇気をふるって実行に移し何日も繰り返して両手両足両目は母ライオンの乳房のところにまで近づきました。

そして、若者はついに母ライオンの警戒を解き母ライオンの新鮮なミルクをとることに成功しました

ところが、王様のところにミルクを持っていこうとしたとき両手両足両目が喧嘩を始めたのです。

このおれが母ライオンまでの距離を正確に目測し、一歩一歩近づくことができたんだ
だからおれが一番多く褒美をもらうべきだ!

何を言う!
このおれがいたからこそ、もしライオンが襲ってきても逃げることができたんだ
もちろん一歩一歩近づいたのも俺だ!だからおれが一番多く褒美をもらうべきだ!

何を言う!
母ライオンの乳をしぼったのは俺だ!それこそ一番大事な役割じゃないか!

三者の論争を聞いて今まで何もしなかった口が初めて口を開きました。

両手、両足、両目も言っていることは全然なっていない
このおれこそが一番褒美をもらうべきだ

これには両手、両足、両目も大反論。

「何を言っているんだ。おまえは何もしていないじゃないか。おまえの褒美は何もないぞ」

ところがミルクを王様に届けたときに口が勝手に叫びだしました。

王様、ここに犬のミルクを持ってまいりました!
これで王様の病気は直ちに全快するはずです!

この言葉に王様は大激怒。

母ライオンのミルクを持ってこいと言ったはずだ!
なのに犬のミルクを持ってくるとは何事だ!
ふざけた野郎だ、即刻処刑せよ!

両手両足両目は王様の剣幕に震え上がり「おい、頼むからホントのことを言ってくれ」と口にお願いしました。

それみろ、口こそが一番重要なのだ
褒美は全部おれがもらうぞ、いいのか?

両手両足両目はしぶしぶ頷くしかなかったのです。

話しの解釈・ゆうさん的補足

話しの解釈としては、「口こそ最大の武器である」という趣旨の教えです。

日本人は口下手で口論があまり好きではない人が多く、またプレゼン下手な人が多いです。

それに比べて、ユダヤ人は議論や口論が大好きで「討論は一種の芸術であり信用」だと思っています。

そしてユダヤ人はとことん質問します。そうすることで真理が見えてくるからです。

例えば、ユダヤ人は手術をうける際、担当医に

  • 執刀数
  • 事故数
  • 術中の死亡率
  • 手術の成功率
  • 発表論文の内容/数
  • 発表時期

など質問ぜめにします。

そこで質問に答える担当医が信用できるかどうかを見ています。

欧米では質疑応答の授業がどんどん取り入られているそうですが、日本の授業では講師がたんたんと喋るだけでなかなか議論の文化が育っていないのが現実かと思います。

このお話のように口はとても重要な武器であるため日本人も口という武器を鍛えていかないと質問もろくにできず質問されても返せないままです。

日本ではまだ職人文化で「いいものを作っていれば勝手に売れる」という風潮がどこかにあると思いますが、仕事でもプレゼンが下手だと厳しいということですね。

まとめ

「口こそ最大の武器である」というユダヤ教の教えでした。

面白い世界観のお話ですが、プレゼンや質問の重要性を伝えるのにいいお話ですね。

話しのポイントとしては以下だと思います。

  • どんなに優秀な戦略で実績を上げても正しく主張しないと評価されない
  • 口と言う武器を使って正しくアピールすべき
  • 質問下手/質問されても返せないと危険

特にビジネスの分野で役立つ教えだと思いました。

ちなみに今回参考にしたのは「人生を成功させるタルムード」という本ですが、kindle unlimitedの30日無料体験を利用すれば無料で読めますよ。

解約も簡単なので読んでない方は一度読んでみることをオススメします!

ではでは。

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